陸上長距離のウエイトトレーニングメニューや効果を解説

陸上競技でウエイトトレーニングと言えば短距離選手や投擲選手が主に行っているようなイメージがありますが実は長距離選手にとってもタイムを伸ばす上でウエイトトレーニングは必要不可欠となってきます。

今回はそんな中・長距離選手の為のウエイトトレーニングメニューや効果をご紹介させていただきます。短距離選手のウエイトトレーニングと長距離選手のウエイトトレーニングの違いなど細かくご紹介していければと思いますので気になる方は是非ご覧いただければと思います。

また、中学生や高校生など体が成長段階にある年齢で追い込みすぎてしまうと逆に良くない場合もあったりしますのでそのあたりも踏まえてご紹介させていただきます。

中・長距離選手のウエイトトレーニングについて

陸上競技ウエイトトレーニング画像1

まずはじめに長距離選手が行うべきウエイトトレーニングの内容からご紹介させていただきます。短距離選手の場合は瞬発力が求められるのでいかに重いものを持ち上げられるかと言う観点でウエイトトレーニングを行っている選手も多く居ます。一方中・長距離選手の場合は瞬発力というより持久力を求められるのでウエイトトレーニングでも持久力を高めるようなメニューを行い体を鍛えていきます。

まず持久筋力を鍛えるにあたっていくつか注意すべきポイントがあります。重いものを持ち上げるウエイトトレーニングをしてしまうと短距離選手のように瞬発力的な能力が鍛えられてしまうため体が筋肥大して体重が重くなり、長い距離を走るのに向かない体になってしまうのです。

では長距離選手の場合どのようなウエイトトレーニングが効果的かと言いますと、軽い重量のもので複数回こなすというメニューを行っていくイメージです。

例を挙げるとベンチプレスのMAXが60kgの選手が短距離・長距離共に居たとすると、短距離選手の場合は極力MAXに近い50kgで8回などのメニューを行い筋肥大をさせていきますが、長距離選手の場合30kgを20回などMAXの重さの半分ほどの力で数を多くこなしていきます。

10回ほどで力尽きてしまうような重さでは重すぎで20〜25回くらいあげられる重さだとちょうどいいと言えるでしょう。より長い距離を走るような選手は30回以上連続でできる重さまで引き下げて遅筋を発達させていくという方法もありますね。

ただベンチプレスに限らずスクワットなどでも複数回行っていくうちに乳酸が溜まって動かなくなってしまうほどかなりきつくなりますが、その限界を超えて追い込むことによって筋肉は発達していくのです。

限界が近づくとラックにバーベルを置いてしまいがちですが、ラックにも届かなくなるくらい追い込んだ方が効果が出るのです。しかしその練習方をするときには必ずセーフティーバーか2人以上で行うように来てください。

そしてこのメニューを3セットくらい行ってください。レスト感覚は10分程とって完全回復した状態で再開した方が効果が出やすいです。

ただ大学生や社会人の場合は設備があるかと思いますが、中学校や高校にそのような設備がない場合もございます。中学生当たりであればまだ体的にも成長段階の途中なので長距離選手の場合ウエイトトレーニングはそこまで実践しなくてもしっかりとタイムはついてくるはずです。

高校生くらいになり少しずつ筋力的な部分も考えて良ければ問題ございませんのであまり焦らずにウエイトトレーニングという物を考えて良ければいいと思います。

中・長距離選手のウエイトトレーニング以外で鍛える方法

ウエイトトレーニングとは少し違いますがパワーマックスという機械を使って持久力を鍛えることも可能です。このパワーマックスは機会に自転車のペダルのようなものが付いており、決められている一定時間でペダルを漕ぐというものです。

パワーマックス

出典:https://online.konamisportsclub.jp/

こちらは1分間×3くらいのものを行うと丁度いいかもしれませんね。この1分間の間に丁度全力を使い切るようにうまくペース配分を考えましょう。間のレストは2分程度です。

負荷を決める事ができるのですが、3本目が終わった頃には立ち上がれないくらいに追い込める負荷がもっとも効果的だと言われて居ます。

他には体幹トレーニング等が体のブレを治すために効果的と言われていますので気になった方は是非ご覧になってみて下さい。

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中・長距離選手のウエイトトレーニングメニューまとめ

今回は中長距離選手のウエイトトレーニングをご紹介させていただきましたが、こちらの観点を守っていただければ必ず効果は出て来ます。
・軽い重さでできるだけ回数を多くこなす
・パワーマックスは自分に負けず限界まで追い込む

どちらも後半の粘り強さが求められるものとなりますが、長距離選手もラスト1周の粘りで順位がだいぶ変わってくるものです。

常に試合だと思って頑張ってみて下さい!少しでも参考にしていただければと思います。

また、短距離選手のウエイトトレーニングも参考にしてみたいという方はこちらの記事をご覧ください。

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