陸上競技で短距離選手として競技をしている人なら特に重点的に練習を行っておきたいのがスタートの部分ですよね。今回はそんなスタートの肝となるスターティングブロック(スタブロ)の使い方やスタートのコツについて解説させていただこうと思います。
まず陸上競技を始めたばかりで「スタブロをどのように使えば効率のいいスタートが切れるの?」、「スタートに関してどうしたらいいタイムが出るのかわからない…」という方も多いと思いますので初歩的なところからお伝えさせていただこうと思います。
では実際にスターティングブロックの使い方やコツについて見ていきましょう。
スタブロとは?
まず題名のスタブロとは一体何のこと?と思われる方も多いでしょう。スタブロとはスターティングブロックの略で400m以下の短距離種目やリレー競技において使用される器具です。
このスタブロはそれぞれ自分に合った足幅やスタートしやすい感覚に調整することができるので絶好のスタートを切るのにとても重要なポイントとなります。ほとんどの選手は自分のスパイクの長さを1足分として右と左の位置をスタートラインから何足分という形で計算しています。
スタブロの使い方
続いてスタブロの使い方についてですが、最初はあまり深く考えずに自分に合う位置にセットしてスタートを切っていただければ問題ないでしょう。そしてスタートに少しずつ慣れてきたところでスタブロの蹴り方について深く考え始めると言う流れの方がスムーズにかと思います。
スタートに慣れてきたら
スタブロを使う際は思いっきり足で体を押し出すと言う事を重視してみてください。体もかなり前傾姿勢にし、体重のほとんどを腕で支えると言う状況になると思いますがこの時出来るだけ前傾姿勢にした方が低くスタートを切ることができます。
慣れないうちは腕がしんどいかもしれませんがなるべく前傾にし、ピストルが鳴った瞬間に思いっきり踏み込んでみてください!最初は全然うまくいかないかもしれませんが練習あるのみです。
スタブロやスタート時のコツ・練習方法について
続いてはスタブロの使い方の応用編として陸上競技の短距離種目をしている人にはとても重要とも言える実際にスタートの際にスムーズにスピードに乗れるようにする方法やコツについての解説です。
今現在日本国内でスタートの速さが群を抜いていると言われているSEIKOの山縣亮太選手や多田修平選手など素晴らしいスプリンターがたくさんいます。
多田修平選手は2017年の世界陸上ロンドン大会100m予選において世界記録保持者のウサインボルトを50m付近まで引っ張ると言ったロケットスタートを見せてくれたことでも話題になりました。
そんな短距離種目でとても重要なスタートですがどうしてもうまく切れず遅れをとってしまってなかなか良いタイムが出ないなどで悩んでいる方も多いと思いますので経験をもとに100mを例にして解説していきます。
スタートの練習について
次にどのようにしたらうまくスタートが切れるのか練習方法をご紹介します。まずは意識する点でいかに反応を速くするかと言う事が重要になります。リアクションタイムは世界のトップスプリンターでも遅い人もいればピカイチに速い人もいます。
ウサインボルト選手なんかはスタートはあまり得意ではない方なのですが世界記録を出すなど素晴らしい能力を持っているのでリアクションタイムだけが全てではありません。スターティングブロックから飛び出す際にいかに足を前に持ってくる事ができるかも重要になってきます。
その際に足を上にあげすぎてしまうとそのぶん大きく膝を動かさなければいけなくなってしまうので、できれば地面すれすれくらいの動作がもっとも良いと言われています。
その為スタートの際に地面を擦ってスタートする人が居るのです。
他にはスタート直後は大げさくらいに腕を振るとスピードに乗りやすいと言われています。振りこも大きく振れていた方がスピードが速いですよね?その原理を使って腕を大きく振ることによって自然と歩幅も大きくなってくるので腕の振りが小さくならないように注意しましょう。
以上の点を踏まえて3つのポイントを意識して見てください。
・スタートから飛び出す時は地面すれすれに出る。
・上体をすぐに上げずに20m〜30mは我慢する。
・腕を大きく振り、歩幅を広げる。
こちらを意識してスタート練習を行って見てください。
スタートは何度も練習して自分の方法を見つけ出すしかありません。本番で失敗しないように回数をこなしましょう。
スタブロのコツについて
続いてはスタブロのコツに関してですが、ピストルの音が鳴った瞬間になるべく足の裏全体で押し出すようにスタブロから飛び出してみてください。日本記録保持者の山縣亮太選手は目の前に落ちているゴミを拾うような感覚でスタブロを蹴っているそうです。
また、一人で練習を行うのもいいですが数人で試合形式に同時にスタート練習をするのも行って見てください。