陸上競技で全国大会へ出場するための条件や準備期間とは?

今回は陸上競技をしている人であればおそらく誰もが目指している全国大会という観点に視野を向けてお話しさせていただこうと思います。全国大会といっても中学生、高校生、大学生、一般人など様々な区分に分かれているものや一切区分のない日本選手権など数多くの大会があります。

そんな中でも主な大会をどうやったら出場できるのかを区分別にご紹介させていただきたいと思います。

陸上部が全国大会に出場するために準備しておきたい事

まず初めに全国大会出場を目指している方はどのくらいの時期から準備を積んで各予選に挑んでいけばいいかという点からご紹介させていただきます。

冬季練習が明けてからでは遅い

実際に中学・高校の全国大会は毎年7月末~8月に開催され、全国大会に出場するためにはいくつもの予選を勝ち抜いていかなければなりません。高校野球であれば甲子園に出場するための予選に当たりますね。

しかし甲子園に出場する場合の予選というのは7月くらいから始まることが多く、1番最初の試合から甲子園の決勝が行われるまでかなり短いスパンで行われます。

支部予選

ではまず支部予選からですが、行われるのが早い都道府県だと4月の後半からもう始まってしまう形となり、4月といえば学年が上がって1年生が入ってきて、というバタバタしている時期でもあります。そんな時期にすでにインターハイに出場するための予選が行われるという感じになりますね。

実際にここでなんらかのミスでコケてしまえばどんなに全国優勝できるほどの実力がある人でも県大会にすらでれないなんてこともザラにあります。

都府県大会

次に都道府県大会ですが、人口の少ない地域だと支部予選が無くいきなり県大会から始まるなどといった場合も少なくありません。その場合は早くても5月上旬頃から始まるので支部予選のある都道府県に比べたら余裕はあるでしょう。

しかし気をつけたいのが支部予選をすでに行なっている県の人は良いのですが、いきなり5月に県総体から始まるとなるとまだ試合慣れできていなかったり、去年の本来の実力がはっきできずに終わってしまったりしてしまうことがあるでしょう。

都道府県大会で上位6位に入賞することで地区大会への出場が決まります。

地区予選

地区予選は近畿、東北、東海などで各都府県の上位6位が対決するということでかなりレベルが上がってくるでしょう。ほとんどの地区が6月の中旬に開催され、この地区大会を勝ち上がると晴れてインターハイに出場することができるというわけです。

しかしこの地区大会がかなりの鬼門でそれぞれの都府県の強さにかなりの影響が出てきます。あまり陸上が強くない都府県から勝ち上がって地区大会に出場する選手もいればかなり陸上が強い都府県から同じ地区大会でぶつかる可能性も十分にあります。

地区大会でも同じく上位6位人がインターハイへ進むことができるのですが、都府県大会から勝ち上がった6人がそのまま地区大会でも上位6位になってしまうなんてことも稀におきてしまうのです。地区大会で現実を突き詰められることも多くあるでしょう。

インターハイ

最終決戦である全国高校総体。通称インターハイです。ここでは今までのいろんな予選を勝ち抜いてきたツワモノが一斉に集結して日本一を決めます。おそらくこのインターハイに出場するという目標を持っている人も多くいるのではないでしょうか。

しかしその目標が仇となって当日結果を残すことができない人が何人も居ます。それはインターハイに出場するという目標を立ててそれが叶うのは6月の地区予選が終わった段階です。

つまりあとは8月のインターハイに出場するだけでそれ以上のことは望まないという気持ちが起こってしまうので結果的に出るだけで終わりという選手がちらほらと居るような気もします。

実際に予選が終わった後のタイムなどを見てみると、明らかに地区予選のタイムよりも悪く、中には怪我ややむおえない原因の人も居るとは思いますがかなり下がってしまってる人も見受けられます。

そうならないためにもここまできたらインターハイで入賞するくらいの気持ちで最後まで駆け抜けてこそ目標達成だと思いますので頑張ってください!

全国大会一覧

では次に中学高校大学などの全国大会にどんなものがあるのかを紹介させていただきます。

全国中学校体育大会 (中学生)

こちらは中学生で陸上部に所属している人出場できる中学生の全国大会です。通称全中と呼ばれるこの大会ですが出場するためには各都道府県で行われる都道府県の総体、又は都道府県の通信大会で決められた標準記録を突破しなければなりません。

中学生では1年生と3年生では圧倒的に力の差が現れるので出場者の多くが3年生となるので1、2年生で出場することができればなかり自信を持って良いでしょう。

毎年8月末頃に開催され、開催地は毎年変わります。

ジュニアオリンピック (中学生)

こちらも先ほどの全国中学校体育大会と同様に中学生の全国大会となります。全中と違う点としては各学年別に分かれているので他学年と競うことはありません。

また、標準記録ではなく各都道府県のトップのみ出場ができるので都道府県によってはかなりシビアな戦いになることが多いでしょう。

毎年10月末〜11月頭に神奈川県の日産スタジアムで開催されている大会となります。

全国高校総体 (高校生)

こちらは高校生で陸上競技部に所属している人が出場できる高校生の全国大会になります。通称インターハイと呼ばれ、高校生の一番メインとなる大会とも言えます。そんなインターハイですが出場するためには中学生の全国中学校体育大会とは違い、標準記録が設けられていません。

ではどのように出場するのかというと何度か予選を突破し続けなければなりません。都道府県によってはいきなり都道府県大会から始まる所もありますが基本的には先ほど申し上げた通り

『支部予選』→『都道府県大会』→『地方大会』→『インターハイ

という流れになります。

そして地方大会ですが「北海道、東北、北関東、南関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、南九州、北九州」の11地域に分かれてており、中でも南関東や近畿は激戦区と言われておりこちらの地域で予選落ちの選手でも他の地域であれば優勝できてしまう記録なんてこともあるそうです。

競歩や八種競技を除く種目は地方大会で上位6位に入ることでインターハイの出場権を得ることができます。毎年8月頭頃に開催され、開催地は毎年変わります。

U18、U20日本選手権 (高1〜大2)

こちらは年齢別の日本選手権ということで出場できる年齢の幅が狭い全国大会です。以前までは日本ユース選手権、日本ジュニア選手権という名称でしたが近年変わったようです。全中同様にこちらの大会も出場するための標準記録が設けられており、突破した選手のみが出場することができます。

全中と違う部分としては期限内であればどの大会で標準記録を突破しても出場することができます。また年齢別の試合になるので細かい規定があり、大会開催歳の12月31日現在での年齢によって出場資格が変わります。

よって大学2年生の選手に関しては早生まれ(1月~3月生まれ)の選手のみU20の大会に出場することができます。

ここ最近では長距離以外の種目は毎年10月に名古屋の瑞穂競技場で開催されているようです。

日本学生陸上競技対校選手権 (大学生)

こちらは大学生を対象とした大学生の全国大会です。通称全カレと呼ばれており、こちらの大会に出場するためにはこちらも標準記録を突破する必要があります。

近年では大学生のレベルがとても上がっていて、学校対抗ということもあるので記録がとても出やすいと言われています。

当時東洋大学4年生の桐生祥秀選手が日本人初の9秒台を出したのもこの全カレでした。

全日本実業団対抗陸上競技選手権大会 (社会人)

こちらの大会は社会人で陸上競技を続けている人に出場資格がある社会人の全国大会となります。

こちらも標準記録を突破した選手が出場できる大会ですがオリンピックに出場するような日本でもトップレベルの選手が揃っています。

学生の大会よりはやや注目度が下がってしまいがちですが素晴らしい記録が生み出されることもあります。

日本陸上競技選手権大会

こちらの日本選手権は学年、年齢等一切区分のない正真正銘の日本一を決める大会です。オリンピックや世界陸上がある年はこちらの日本選手権が世界大会の代表選考会ということもありトップレベルの選手達はみんなこの大会に合わせて練習を積んできます。

近年では男子100mのレベル等が非常に上がっているため熾烈な代表争いが繰り広げられている事で話題になっています。

大学生や社会人が主な出場者となりますが高校生でも抜けている選手はこの日本選手権でも活躍することができるでしょう。

国民体育大会 (中3〜社会人)

通称国体と呼ばれるこちらの大会は今までの全国大会とは少し違い、都道府県の代表として出場する大会になります。

少年B(中3・高1)   少年A(高2・高3)   成年(大学・一般)

という形で区分わけされており、区分によって種目が多少変わってきます。出場するためには各都道府県の国体選考会で優勝し、都道府県が定めた標準記録によって出場できるかできないかが決まってきます。

都道府県の強化委員会の判断によって出場できるかどうかが決まるので陸上の強い都道府県だとなかなか厳しい判断を下される場合もあります。

陸上競技の全国大会についてまとめ

今回は陸上競技で出場することができる全国大会について出場方法などご紹介させていただきました。様々な出場資格や標準記録などあると思いますがまずは自分の当てはまる区分のものをどうしたら出場できるかを意識してみてください。

細かくはあまり馴染みのない大会を含めるともう少し種類があると思いますがまた時間のあるときにでも紹介させていただければと思います。

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