今回は陸上競技の練習方法の1つでもあるサーキットトレーニングについて解説していこうと思います。まずサーキットトレーニングとはいくつかの項目のトレーニングを続けて行い、一通り終わったらまた最初に行った種目に戻って同じことを何周か続けるというものです。
ではそんなサーキットトレーニングについて詳しく見ていきましょう。
陸上短距離選手におけるサーキットトレーニングの効果と方法
サーキットトレーニングは冬季練習などに多く行われることが多いのですが、シーズン中でも種目を選別して行われる場合もあります。具体的な効果は1つ1つの種目ごとに鍛えられる筋力の他に、多くの種目を立て続けに行うため有酸素運動の意味も踏まえた上で取り組むので体力的な面も鍛えることができるのです。
何か1つに絞って一点集中型のトレーニングと違って全身の筋肉を満遍なく鍛えることができるのが特徴です。
サーキットトレーニングの方法
具体的にサーキットトレーニングの方法と言ってもかず多くの種類があり、実際には各学校やチームによって全く違うことを行っている場合がほとんどです。なのでどれが正解でどれが間違っているなどは正直ありません。やり方も様々なのでメインとなる方法だけご紹介していきます。
ミニハードルジャンプ
ミニハードルジャンプは一定の間隔でミニハードルをおいて両足でジャンプしてリズム良く飛び切るというもの。大体10台くらいを目安にし、距離は無理なく飛び切れるくらいにするといいでしょう。
男女差や個人差などもありますので状況に応じて変えてみましょう。ミニハードルジャンプではまっすぐ体幹を閉めて跳ぶことにより体幹トレーニングも持ち合わせたものになります。
ラダー
ラダートレーニングは素早い足の動きを意識して行います。足を素早く動かすことによって実際走る際に回転力を上げる為のトレーニングに当たります。しかし、ただ足を早く動かせばいいのかというとそうではなく、しっかりと常にレースを意識して切り替え動作など的確に行う必要があります。そうすれば大腿四頭筋や腹筋にもしっかり効いてくるので効果的なトレーニングとなります。
鉄棒
主に鉄棒で行うトレーニングといえば懸垂かと思います。懸垂もしっかりと腕を伸ばした状態から顎をつけるまでの動作を意識して行うことにより効果が出てきます。
懸垂は腕の筋肉が重要だと思われがちですが、実際には腹筋がしっかりしまっていないと懸垂するにもフォームがバラバラな懸垂になってしまいます。なので最初のうちは回数を重ねるよりもしっかりとフォームをただして取り組んでみるようにしてください。もう1つのトレーニングとして懸垂逆上がりというものがあります。
逆上がりして一番上にいる状態(腕で体を支えている状態)になったらまた前回りで足を下に下ろします。そしてまた逆上がりで一番上まで体を持っていきます。
これを繰り返し行うことによって腹筋や肩など多くの部分を鍛えることができるので懸垂のみならずこちらの懸垂逆上がりも取り組んでみるといいでしょう。
階段ダッシュ
近くに階段がある場合はこちらも取り入れると効果的です。階段をしっかりしたフォームで駆け上がると平坦な道で走るよりも負荷がかかるので様々な筋力が鍛えられるのです。
この時にただひたすら頂上まで駆け上がるような走り方だと帰って変な癖がついてしまうので十分注意してください。階段ダッシュもラダー同様に足の回転を意識してできるだけ速く回すようにしていきます。
メディシンボール投げ
メディシンボール投げは地面に置いてあるメディシンボールを真上に投げるというもの。一見簡単そうに思いますが、しっかりと意識して行わなければ自分の持っている力を発揮できずあまり高く投げることができません。
このメディシンボール投げは冬季練習などにもよく行われ、トレーニングとしてはかなり効果があるものです。それもそのはずで、短距離選手の命とも言えるスタートに直接関わってくる動作のトレーニングです。
スタブロを蹴るのを意識してメディシンボールを遠くに投げると自然と力の入れ方がわかるようになって上手くスタートを切れるようになると言われているので重点的に行うといいでしょう。
タイヤ押し
こちらも定番のタイヤ押しです。低い姿勢で負荷のあるものを押すことによって太ももの筋肉を全体的に鍛えることができるのです。この時に腰が曲がらないように注意してください。
低い姿勢で前に進もうというトレーニングは先ほどのメディシングボール投げからつながるスタート後の動作のトレーニングに当てはまります。スタート直後いかに素早く加速に乗れるかという部分を鍛えることができるでしょう。
サーキットトレーニングの重要な6点をまとめさせていただきました。また、主に冬季練習で行う方も多いと思い、詳しく解説した記事も用意していますので照らし合わせてご覧ください。
合わせて読んでおきたい項目
短距離選手のサーキットトレーニングについてご紹介させていただきましたが本種目である短距離の項目もまとめさせていただきましたのでぜひ自分に当てはまる種目があるという方は是非ご覧ください!
サーキットトレーニングの練習&効果についてまとめ
今回はサーキットトレーニングということで中心になる6項目を解説させていただきました。もちろんこれ以外にいくらでもトレーニング方法はあると思いますので、各学校やチームの方法に従って取り組むようにしてみてください。
何周も行っていると疲れが見えてきてついフォームが崩れてしまったりするかと思いますが、そこをしっかりとしたフォームで耐えることで走る際も400mのラストなど疲れた状態でも安定したフォームで走り切れるので妥協せず頑張ってみてください。